森を知る
毎日森で仕事をしている私たちも、森についてまだまだ知らないことが沢山。毎日が発見の連続です。
知れば知るほど面白い森のことを、みなさんにももっと知ってほしい、感じて欲しいと願っています。
森の質問箱
みなさんからいただいた森に関する質問からいくつかをピックアップして、肌で感じたことを言葉にしてお返ししていきます。私たちも答えられないこともあるかもしれませんが、その時にはぜひ一緒に答えを探しに森に来てください!
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どれくらいの面積の森を管理しているのですか?
質問者: Take
森全体は約200ヘクタール(東京ドーム44個分ほど)ありますが、手を入れられているエリアはまだほんの僅かしか進んでいません。
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どうして木こりになろうと思ったのですか?
質問者: Kano
それは自分でも分かりません。不思議ですが思い出せないんですよね。気が付いたら「木こりになる」と宣言して会社を辞めていました。突然自分の中で強い想いが芽生えたのは覚えていますが…森に導かれたんですかね(笑)
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どうやって切る木を決めているのですか?
質問者: Sayaka
今は、森と一緒に「これだね」と決めている感覚があります。
森が美しくなるかな?気持ちよくなるかな?という観点は意識の中にあります。
当然悩むときもありますが、最後は直感です。最初の頃は、一般的な基準で、一定の面積当たりの森林率を考慮しながら切る木を選んでいました。ただ、色々なお手入れの方法を学ぶ中で、広い森の中でのバランスや土中も含めた森への影響などをより大切にするようになり、数字に頼るのは辞めました。お手入れをしたエリアの変容ぶりを見ていると、どの木を伐るか、ではなく、もっと全体からこの森がより美しく、気持ちよくなるために何が必要か、ということを観て木を伐ることが良いのではと今は思ってやっています。正解はもっと先の未来にならないと分かりませんが。
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森にはどんな木が生えているのですか?
質問者: 笠原
場所によってさまざまですが、今手入れをしている場所は杉・檜が多いです。他のエリアにはコナラ・欅・山桜という広葉樹も沢山生えている場所もあります。
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熊に遭遇したことはありますか?
質問者: Shintaro
ありません。熊のウンチ(多分!)とは出会ったことがあります。
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土中環境って何ですか?
質問者: 横田
直接見ることはできない大地の中の水や空気の流れ、菌糸や草木の根、様々な生き物達が織りなす環境のことです。私たちは土の上の木や植物が枯れていたら気が付きますが、土の下で根っ子が息ができなくなっていても、目でそれを見ることはできません。その目で見ることができない土中の環境に意識を向け、状態を整えて機能させることが土の上の世界に大きく影響する決定的に重要なことだと考えています。
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どの季節の森が好きですか?
質問者: あーちゃん
淡い新緑が生命の躍動を感じさせる春の森が好きです。自分が寒い冬から解放されるのもあるかもね!
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どうして森と“踊る”なんですか?
質問者: 優子
僕にとって心が躍ることとして、自然界と一対のダンスをしたいから。どちらか片方がリードしているわけでもなくて、共にその瞬間から創り出していきたいと思ったから。と今は思ってますが、社名を決める時はそんな風には思ってもいなく別の社名が僕の中にもあったのです。ただある人からやめた方がいいと言われ、頑固な僕もその時は珍しく人の意見に従ってみようと思い、決めてた社名は捨てて、創業メンバーでキーワードだけ出し合って数分で決まった感じです。個人的にこだわったのは”と”だけで今思うと授かった社名の様に感じます。今はいろんな意味でしっくりきて気に入ってます。
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いつも持ち歩いている必需品は何ですか?
質問者: Takada
水、林業の道具はもちろん持っているけど、変わったところでは、小さなスコップ、剪定鋏かな。
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はじめてから一番感動したことは何ですか?
質問者: イソコ
いっぱいあるけど、道は後ろにできるんだ、と体感したこと。道を作るとその瞬間から空間が全く変わる。森に手を入れる度にリアルに光景が変わる。
それから、台風で沢の姿が大きく改善したのを目の当たりにして感動した。自然ってすごい!!って。後はイノシシとかがあまりにもいいお手伝いをしてくれてた時ですね。 -
影響を受けた本はありますか?
質問者: Lisa
あります。ひみつ…というのは嘘で(笑)、「土中環境」はもちろん。アナスタシア。シンクロニシティ。オオカミ族の少年。ワンピース。ナウシカ…魂に触れる本はジャンルを超えますね。
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年輪って本当に一年に一本増えるんですか?
質問者: Sotaro
増えます。ただ、樹木によりはっきり分かるものと分かりにくいものはあります。また、熱帯雨林のように気温や降水量の年較差が少ない地域の樹木には年輪がない(年輪が分からない)らしいです。
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人が手を加えていない原生林が理想の姿だと思いますか?
質問者: Minori
どういう視点で理想か?というのがありますが、、、調和した自然という意味では、人の手が入っていない原生林は理想の姿の一つで、地球にとっては大切だと思う。人が暮らしたり営む場所としては必ずしも理想ではないかも。(暮らし方にもよりますが)
原生林だけがあるのではなく、多様な森があっていいと思ってます。人が手を入れることで素晴らしく調和の取れた森もあります。そんな里山も追求するに値するひとつの理想の森だと思っています。現在の日本の多くの杉・桧だけが植林された人工林は調和のとれた里山とはかけ離れてると思ってますが。 -
なぜ森を整備しているのですか?
質問者: Shinya
好きだから!!しんどいけど森は必ず素直にフィードバックしてくれるし、うまく寄り添えた時は、気持ちよくなるし美しくなるのでやみつきになります。
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好きな木はなんですか?
質問者: よしひこ
どれが好きとか嫌いとかあまりないです。同じ種類の木でも一本一本違うし。でも欅はなんか好きかな。
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森の面白いところはどんなところですか?
質問者: ゆみこ
不思議と思うことがいっぱい満ち溢れているところ。手を入れると素直に応答してくれるところ。色んなインスピレーションをくれる。腑に落ちることがいっぱいあるところ。
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林と森の違いは何ですか?
質問者: Taro
諸説あってよく分かりませんが、あくまでも自分の中でですが、林は生やし(人が生やしたもの)で、森は守/護(守らなければいけないもの)と感じます。
森は神が宿るところでもあり大切にしなければいけない。人が守っていかなきゃいけないところという感じがしっくりしています。 -
どんなことにワクワクしますか?
質問者: おおそね
ゆっくりながらも変化するし、ときに大きく変化もする、自然の変化する力にワクワクする。そこに自分も関われるこ。そして美しくなったり気持ちよくなることもある。自分だけではなく他の生き物も気持ちよさそうなこと。
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どうして東京を拠点にしているのですか?
質問者: 谷口
ご縁ですかね。木こりになった時に100人以上の友人に「森持ってる?」と聞いて、たまたま「持ってる人知ってるよ」とつながった場所が、今の高尾の森でした。あまりにも遠くの森にいくのは勇気がなかったのもあるかもね(笑)
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一番古い木の樹齢はどれくらいですか?
質問者: ジョージ
全てのエリアを回っていないので分からない、そして、伐ってみないと分からないところもありますが、今までこの森で出会った中では推定250~300年くらいではないでしょうか。
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木にも旬があるのでしょうか?
質問者: しげ
あると思います。その木が人生で一番元気な時、と言われるとそれは分からないけど、木材利用するための旬(季節)がいつか、なら、水を上げない秋~冬だと言われています。
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花が咲く木と咲かない木があるのですか?
質問者: なつみ
花が咲かない木もあるとは聞いていますが、多くの木には花が咲きます。
花が咲いていないように見える杉の木も、葉の先が少し膨らんで黄色くなったような花に見えない花が咲きます。
竹は120年に一度しか咲かないと言われているので、実際に見たことがある人の方が少なそうですね。 -
どうして切り株を残しているのですか?
質問者: 正子
切り株は次の世代の一等地になります。種にとっては一等地。大地にとっても大事な水路。そして余談ですが木を抜くことはとてもとても大変な作業です。作業道を作るところは仕方ないので例外的に伐根をしますが、それ以外は抜きません。
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森の中で食べれるものはありますか?
質問者: けんたろー
あります。でも大概、誰が見ても美味しそうなものは動物など他の生き物が先に見つけて食べてしまい人間には残り物が回ってくる感じです(笑)
お茶の木は色んなところに生えていて、ちゃんとお茶として飲むことができます。
野イチゴもいっぱいあって、子どもも大人も夢中になります。イチゴは不味いものはあるけど毒があるものはないんだって!食べて美味しくないのはありますが!他にも意外と雑草とくくられちゃうものには食べると美味しいものが沢山あるんですよ。 -
切ったばかりの木はどれくらいの重さですか?
質問者: あべ
木の大きさ、太さ、樹種によっても重さは変わるけど、同じサイズの乾いた木の倍かそれ以上の重さです。(ホームセンターなどで売ってる木材で感じてみてください)直径15cmくらいの杉・檜の丸太なら、大人の男性一人だと2mくらいのものを担ぐのが精いっぱいかな。コナラや欅はとても重いのでその倍くらいの重さに感じます。
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どうやったら木こりになれますか?
質問者: 毛利
始めることからですかね。。。?!
僕は木こりになると決めて、「道具も、森も、経験もないけど、僕は木こりです。森を持っていませんか?持っていたら僕に森を扱わせてもらえませんか?」と100人以上の人に話して回りました。高尾の森の管理を始めた頃は、まだ経験らしい経験もなかったし、軽トラも持っていなかったし、都心から通っていて本当に何もなしからのスタートでした。そのことも隠さず伝えていたので最初から僕が木こりだと思ってくれる人は一握りだったかもしれません。でも、自分が「僕は木こりです」と言って実際にその言葉を尊び生き続けたら、きっと木こりなんです。振り返ると、よくそんな行動取ったなと自分でも思うけど、そんな形で木こりの道が開けたケースもあるよ。 -
森を手入れし始めるのにまず何をしたらいいですか?
質問者: Takagi
まずは、どんな森にしたいのかを決めることが一番大切です。
実際にどんなお手入れから始めるのかは、どういう森にしたいのかに加えて、その森の現在の状態に応じて考えていくので一概には言えません。どういう森にするのか決めたら観察することから始めて欲しいです。そして、やらないと分からないこともあります。
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